この記者が「いま、歯科医達の関心がどこにあるのか。客観的に示しているのが、学会の会員数だろう。」「歯を残す上で。最も重要となる根管治療を研究する「日本歯内療法学会」の会員数は2255人。一方、インプラントを行う開業医たちの組織である「日本口腔インプラント学会」は、1万4461人。実に6.4倍の開きがある。」と。

 

何ともうわべだけで“客観的に”ではなく“主観的に”か“思い込み”でしかないですね。大学の授業で本当に近年になってインプラント学というものが導入されました。実際、日本のインプラントは開業医が先で大学はかなり後からこの講座が出来ました。以前にもあったかもしれませんが、少なくとも当時の学生は認識していなかったと思います。それが、一般開業医で出来るのに大学では出来ないとあっては問題ですからインプラント学がでてきたいわばまだ新しい学問でもあります。一方歯内療法学はかなり古くから保存学の一つとして存在して、大学でも授業がありましたから歯科医は一度は習得しているはずです。

興味がある、なしも勿論ありますが、大学で授業があったか、なかったかでも大きな差が出るはずです。利益も勿論あります。それに歯を残す、骨にどれだけインプラントが安全に正着するということも最近になっていろいろが解ってきているところですから解らないことがまだまだ多いのがインプラントというわけです。だから当然学会の人数もインプラント学会の方が圧倒的に多くてあたりまえですよね。

それに歯を残すのは歯内療法学だけでは残せません。保存科は3つに別れていて保存修復科、歯内療法科、歯周科になります。この3つで、初めて歯を残すという事が成り立ちます。これらすべて歯科の専門ではありますが、利益にならないのは悲しい事実ですね。

ゴシップだけではなく、正確に情報を伝えるのも週刊誌の役割のような気がしますが、誇大表現と悪者にしなければ読者が増えないのも現代なのかもしれません。