この雑誌でインプラントについての警笛は腑に落ちるところもあります。ただし、誇大表現ではなく事実ならば。かつてNHKの「クローズアップ現代」でねつ造問題が発覚しました。この番組のインプラントもそうでした。

ここでも当然悪いインプラントを行う歯科医について書いています。医院に入ったときからすべていい加減に来院した患者さんをもの扱いしてインプラントをやろうとする。そんなイメージを作り上げています。さらに「梯子(はしご)のように狭くて急角度の階段を上って2階に着くと、受付に地味な中年女性・・・」テレビドラマで言う場末の医者の診療所のようなイメージを作り上げ、「途中の3階奥では、丁度インプラント手術を行っていた。特に隔てるものもなく、病院の手術室のような清潔区域ではない。あっけにとられてしばらく見ていると・・・」確かにインプラントを行う場合、清潔区域、手術室のように完全に閉鎖された空間は必要になります。インプラントをやる歯科医院では不潔な環境でなにか起きたときの方が怖いのです。そんな大ばくちを打つ人はいません。しかもチェーン店展開しているのならなおさらです。

この文書から冷静に考えて、安いからどんな環境でも良いと多くの患者さんが清潔感のないところを選ぶ人がそれほど沢山いるでしょうか。しかも山手線徒歩1分は家賃も非常に高いですから、安かろう、悪かろうで患者さんが集まってくるとは思えません。冷静に考えてねつ造とまでは言いませんが誇大表現は間違いないでしょう。その方が人は興味をそそる。冷静にならなければ怒りさえ覚える。ただ、これが文書テクニックとは思えないですがね(笑)。