インプラントを入れた今まで健全だった方が認知症に侵されたとき、その対処はどうすれば良いのか。

この先生は抜歯前提で話をしているので、インプラントのように骨としっかり癒合したインプラントは除去できなくて人工歯だけ残って悲惨な状況になると。

基本的にインプラントも歯周病になります。歯周病に侵されて動き出したインプラントは簡単に除去できます。(むしろそういう状態になる事が悲しいのですが)

では除去できないしっかりと骨に癒合したインプラントはやはり“血だらけ”になってしまうのでしょうか。

この先生がインプラントを専門としてきた先生の発言ではないと思えるのですが、手術前に予測可能な老後のリスクを患者に説明するべきだろうと言っています。老後のリスクを考えるのならアンジェリーナジョリーのように“癌を予防するために乳房を取る”と同じ処置、すなわち“若いうちから歯を全部抜いてしまえ”ということなのでしょうか。(笑)

今を大切にしたい人たちにとってそのリスクはひつようなのでしょうか。

勿論老後も大切です。そのときインプラントがあってもいくらでも考え得る事が沢山あります。インプラントの上部構造物(人工歯の部分)はネジで留めているため、上部構造物は抜歯するより簡単に除去できます。しかも麻酔はなしで。外したインプラント体にはボタンのようなキャップが付けられますのでしっかり咬み込んでも“血だらけ”にはなりません。ただしそれでも歯周病に侵される可能性は残っていますのでケアは必要になってきます。しっかりとした天然歯がある場合、それも義歯との併用で維持が出来ます。認知症の患者さんにとっても食事というのは楽しみである方も多々おります。食べる事が落ちてきた方の場合は流動食になることもありますが、義歯使用が可能な場合は出来るだけ歯を残す事も大切なのではないでしょうか。