「歯科医院の数は今や7万件近くあり、コンビニの数(約5万件)より多い。歯科医はまさに今、過当競争の時代にあり、経営が悪化して倒産する歯科医院も少なくない。このような状況から、不要であったり、危険性が高い状況で、高額な自費治療を行う歯科医が出てきているのです。」

 

確かに歯科医の数はかなり増えているのが現状ですね。この雑誌を最後まで読むと解りますが、自由診療のみの歯科医院で予防を中心に行っている歯科医院があります。この雑誌では推奨していますが、これも高額な自費治療を行って入ると言わざるを得ません。

自由診療はその歯科医院が独自に値段をつけるもの。競争が激化してくると薄利多売(インプラント、差し歯、矯正治療など)に走り、治療時間の短縮、安全性の無視、不確実性が始まります。勿論都会の話ですが。

どこかの牛丼チェーンで早い安い美味いと謳っていますが、歯科は早い、安いのあとは危険と言葉が続きます。その危険も今すぐ起こる危険なのか、後々じわりじわりくる危険なのか。

この歯科医の先生は本も多数書いていますが、保健診療に特化しています。ある大学教授に言わせると保健診療のルールには限界があり、本来やらなくてはならない治療は保健診療を逸脱します。また、国家試験でも20年以上前より新しい技術が入ってきても据え置きのまま。きちんとした治療をするときは自腹を切るか、自由診療で行わなくてはなりません。

それは薬剤師の国家試験でも同様でしたが、厚生労働省は薬剤師国家試験、臨床現場との関連性重視へと大きな進歩を遂げました。歯科は残念ながらまだまだそのレベルに達しないようです。国としても難しい選択ですが歯科は“ガラパゴス医療”になっているのかもしれません。