治療は7ヶ月にわたった。だが最後の治療が済んだ直後から、歯茎の痛みに悩まされるようになった。かみ合わせに問題が生じている感じた○○さんは、その歯医者に相談した。「かみ合わせが変だと訴えると、『これで合っている。私は数万本のインプラント治療をやってきて、一度も失敗していない。感覚の問題だから、そんなに変だと思うなら精神科に行って診てもらえ』とまで言われました。10年保証だと言われていたのに、かみ合わせが痛くて痛むというのは対象にならないそうです。その後何度か受診してまた10万円くらい取られました。」

 

想像するに、ただの想像ですよ。おそらくインプラントがインテグレーション(骨とインプラントが正着していること)していないのではないかと思います。歯茎が痛いという場合、歯茎に炎症があったり、術後骨にしっかりくっついている歯肉が不足することによって歯茎が痛くなります。基本的にインプラントがしっかりくっついている場合、咬んだときに痛みがある事はありません。咬んだときにインプラントがくっついていないと痛みが出てきます。これを放置すると骨がドンドン吸収していきますから一度撤去してもう一度やり直す事がベストです。

インプラントは製造して出来るだけ早く入れる事が重要になります。数ヶ月経過するとどんなにウデがいい歯科医でもインプラントが脱落してしまうことがあります。それに対する対策をしっかりしているかどうか、歯科医が第2、第3の手を持っているかどうかという事が重要です。インプラントは数々の条件によって正着しないことがあります。これは全ての歯科医が経験していることです。それがどうしてインテグレーションしないのか考察すること、そして次の手はあるかです。インプラントをやる場合、次にインテグレーション出来る手立てがないととても危険です。当医院では今まで最も問題のあったインテグレーションしない理由を確実に把握して治療を行っています。その為インテグレーションしないケースは殆どありません。大事なのは患者さんの目線にたってウソや誤魔化しがなくしっかり話をする事ですね。