光機能化インプラントについて

  • HOME »
  • 光機能化インプラントについて

catchy

歯を失った後、入れ歯やブリッジによる治療と比べて多くの利点・長所をもつインプラント治療。しかし、様々な治療の制約、限界があり、治療が終了するまでの期間も長くかかります。インプラント治療の適応範囲を広げるため、最適な治療プランをご提案し、より信頼性が高く、より迅速に完了するインプラント治療を目指し、世界最先端の光機能化技術を導入しました。

光機能化技術、それは古く能力の落ちたインプラントの使用を避ける画期的な技術

インプラント治療の成功には、あごの骨に埋められたチタン製のインプラントが骨と強く接着することが必要不可欠です。しかし、最近の研究で、世界で用いられているインプラントは、本来発揮すべき骨との接着能力が、インプラントが製造されてから実際に使用される期間の違いで、接着能力に大きな差が生ずることが明らかになりました。

インプラントはケースに密封されて販売されていますが、この劣化現象は、未開封・未使用のままでも起きるため、チタンの生物学的老化(チタンのエイジング)と定義されています。

光機能化技術は、このチタンの老化を克服すために開発され、インプラント表面に一定の波長の光をあてることにより、インプラントと骨との接着能力を飛躍的に高めます。UCLA(カリフォルニア大学ロサンジェルス校)の小川隆広終身教授によって開発されたこの技術は、権威のある英文科学雑誌に多く掲載され、欧米の教育プログラムや教科書にも導入されるなど、極めて高い信頼性と効果が実証されています。

日本でも新聞、雑誌、ウェブサイトなど多くのメディアに取り上げられています。小川教授の論文では、現状のままでの老化したインプラントを使用することへの懸念が示され、逆に、光機能化を施した場合には、次のような効果が報告、示唆されています。

  1. インプラント表面を、タンパク質や細胞がなじみやすい、最も適した状態にする
  2. その結果、インプラントがより早く強固に骨と接着する
  3. 従来より早く強固に骨と接着するため、インプラント治療の成功の確率が高まる
  4. 歯を作るまでに要する治療期間短縮に貢献できる
  5. あごの骨の状態などで、従来ではインプラント治療が難しい症例においても、インプラント治療が可能になる症例があらわれることが期待できる
  6. インプラントと骨がより強固に接着することで、骨造成手術などの必要な外科処置の回避に繫がる

「光機能化技術」の詳細:
古く能力の落ちたインプラントの使用を避ける画期的な技術

インプラントは、未開封・未使用の状態でも、製造後1週間を経過した以降から時間とともに、骨となじむ力や骨と接着する能力、骨を造るのに必要な細胞を引き寄せる能力が落ちていくことが研究により分かってきました。

これをチタンの生物学的老化と呼んでいます。製造から時間の経っていない新鮮なインプラントを患者さんに提供することが望まれます。しかし、現在のインプラントの製造、販売、流通、保管、使用の流れを考えると、常に新鮮なインプラントを使用することは不可能に近いのが現実です。

また、インプラントには製造年月日が記載されていないため、インプラントの包装ケースを見ても、製造されてからどの程度時間が経過しているのか、どの程度性能が低下しているのかを知ることはできないのです。そのため、同じメーカーのインプラントであっても性能が異なる可能性があり、ましてや患者さんとの間で不平等が生じる可能性も否定できません。

このやむを得ない、また防ぎようのないチタンの老化の現状を解決すべく開発されたのが、光機能化技術です。手術前、チタン製のインプラントにある一定の波長の光を複数あてることにより、インプラントを新鮮な状態に戻す技術です。処理時間はわずかで、それ以外に特別な術式・操作は必要ありません。

2016-06-07_03-35-16その効果については、動物実験やヒトの細胞をつかった実験で証明され、多くの一流科学誌に多く掲載されています。光機能化技術により、インプラントと骨が接着能力が、2.5から3倍に上昇します。

図の顕微鏡写真のように、光機能化させた(右)インプラントの方が、より多くの骨(青色部分)に覆われていることが分かります。すでにヨー ロッパやアメリカでは歯学教育に取り入れられており、世界で標準化しつつある画期的な技術なのです。

古く、能力の落ちたインプラントを使用されてませんか

  • 未開封・未使用 ≠ 新品
  • 未開封・未使用 + 光機能化 = 新品を越えた最高の状態

時間とともに老化するインプラントでは、未開封・未使用=新品という式は成立しません。(未開封・未使用でも、月日が経つと価値が劣化するパソコンや自動車を考えると理解しやすいと思います)しかし、使用する現場で光機能化を行えば新品を越えた最高の状態になります。

「これまでのインプラント治療」 と 「これからのインプラント治療」 の決定的なちがい

「チタンの老化」の詳細:
インプラントが古くなり、時間とともに骨との接着能力が低下していくこと

チタンの生物学的老化は、2009年の小川教授の発見に関する新聞報道にて、ご存知の方もおられると思います。小川先生は、インプラント材料であるチタンは、時間とともに表面の性能が落ちていくこと、つまり、チタンも人間と同じように齢をとるということを発見しました。

老化の一例とあげられるのがチタンに対する水滴の反応です。下の写真でよくわかるように、工場で作られたすぐのチタンは水とのなじみが非常に良い状態(親水性)にあります。しかし、時間とともに、水とのなじみが悪くなり、疎水性とよばれる状態に変化していくのです。それだけではなく、工場で作られた直後の新鮮なインプラントの周りには多くの骨ができますが、時間が経過したインプラント(現在の全てのインプラント)では骨ができる量は約半分に低下するのです。下図に示した骨の組織学写真からお分かりいただけると思います。

今までのご説明で、新鮮で、性能の良いインプラントを使用することが出来れば、インプラント治療の成功の確率は飛躍的に高まることがご理解いただけたと思います。しかし、工場での保管、流通の過程で、すでに数ヶ月経過しているのが、今までのインプラントの現状です。そのため、歯科医師が、製造直後の新鮮なインプラントを常に入手することは不可能に近いという、重大な問題に直面しました。このままでは、すべての患者さんに常に最高の状態のインプラントをご提供することができないのです。

この大問題を救ったのが、小川教授がチタンの老化と同時に発見した光機能化技術でした。この技術により、チタンと骨との接着能力は、新鮮なもの、あるいはそれ以上のレベルにまで高められるようになったのです。世界が待ち望んでいたこの技術が、ついに医療現場に届けられるようになったのです。

古く、能力の落ちたインプラントの使用を避け、現場で常に、最高の状態へと回復したインプラントが使用される時代が来ています。当院も世界最先端の光機能化技術を導入しております。

PAGETOP