もう一つ、60歳を過ぎたら注すべきなのが「既往歴」の問題だ。「60歳以上になると、高血圧や糖尿病に罹っている人は多いですよね。高血圧の人にインプラント手術をすると、麻酔や手術の影響で血圧が急激に上下し、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まります。糖尿病の場合は、細菌の侵入対して抵抗力が弱くなるので、特に感染症に注意しなくてはならない・・・」

 

 

既往歴は60歳を過ぎなくてもしっかり確認しなくてはならないですよ。麻酔はとくにアレルギーがあると、アナフィラキシーショックを起こすこともあります。特に麻酔の経験がない小児も十分注意しなくてはなりません。つい先頃、いまだに麻酔をしたことがない30代の男性が来院しました。私もびっくりしましたが、本当に治療をしたことがなく、歯科で治療した痕跡がないのです。

こういう人も要注意ですね。

 

それから「高血圧の人にインプラント手術をすると」ってありますが、インプラントに限りません。

高血圧の人に歯石を取ること、神経を取ること、そして抜歯をすることなども同じ事です。

という事はこういう人は歯科に通ってはダメだと言うことですかね?

それとも普通の歯科医院ではできないので大学病院に来なさい。というコマーシャルですか。

糖尿病なんか特に注意しなくてはなりません。しっかりケアをしていかないと、歯周病から感染症になる事は十分あり得ます。

ただし、一時期、歯周病から糖尿病になると言っていた時代がありましたがそんな事は無いですよね。糖尿病になったから歯周病になる事はあります。

以前その話をしていた歯科医の先生に「歯を全部抜いたら糖尿病は治るんですか?」と聞いた事があります。答えが出ないだけではなく、絶句していましたね。

いずれにしても高齢になればなるほど体の抵抗力がなくなりますから細菌感染には注意は必要です。