前出の●●氏や××氏は「インプラントは適切に行えば非常に優れた治療法」と語るが
なぜこれほど多くのトラブルがおこっているのか。××氏が語る。
「簡単にいうとここの歯科医の『技術の差』です。口腔外科の治療は難易度が高く、適切なトレーニングや、かみ合わせを整える矯正治療の技術も必要になります。
ところが実際は、自由診療を増やしたい貯めに、技術的に未熟であるにもかかわらず、安易にインプラント治療が行われている」
インプラントが特殊に見える治療だからトラブルになると私は思っています。
それ以上に抜いてはいけない歯を抜いて、義歯にしたり、ブリッジにしたり、また、本気で歯周病の治療を行わない、根の治療が不完全。
これらのほうがよほど問題です。でも、これについては証拠が残らないですから何とも診断はできませんよね。
それと技術の差ってよく言いますよ。何が問題でどのインプラントのメーカーを選んだのか。
それにだって左右されます。
勿論トレーニングは必要です。今はとても優れた模型がありますから何度も繰り返し行う事は大切ですね。
また、かみ合わせを整える矯正治療といいますが、これより問題は親知らずの抜歯をしない、あるいは出来ない歯科医がインプラントをやる事が問題です。これが一番の証拠になりますね。
それも「上の親知らずは抜くが、下の親知らずは抜かない」という事がさらに注意すべき処だと思います。
矯正治療はその後です。専門的っていいますが、矯正治療も専門的技術が必要ですよ。
根の治療も、歯周病もすべて専門的技術が必要です。でも、これは全ておなじ歯科医がやらなくては何の意味もないのです。医科が沢山の科目に別れていますよね。でも、歯科は歯科です。
歯科で歯がつかないのが口腔外科だけですよね。口腔外科は特別ですが、抜歯、インプラントは口腔外科の範囲ではないですよ。
ある会では以前、「抜歯やインプラント程度で表記するな」って名言していましたから。
いずれにしてもどの科目でもトレーニングは絶対必要です。この記事で間違いがないのはこれだけです。
歯医者にすすめられても受けてはいけない「インプラント手術」Ⅺ
- 歯科大学・インプラント外来科長の××氏も続ける。
「今でこそ大学でインプラントについて教育するようになりましたが、それまでは独学で治療を行っていました。今でも業者の講習会に出ただけで分かった気になって、インプラント治療やっている歯科医もいます。歯科医の資格さえあれば専門医でなくてもできる。こうした危険な歯科医を止める術がないのが現状なんです。だから患者さん自身が、知識を身に付け、慎重に見極めるしかない」
前回もお話ししたように、歯科の問題はインプラントだけではありません。
根管治療、歯周病、予防歯科どれも問題を抱えています。ただ、表面に出てきていないだけですね。派手さがないですから。
私の思うところはまず、「歯を残す」ために何をする事がいいのか。これについての教育が成されていない気がします。
インプラントの治療は、この先生が言っているのも一理あります。
「今でこそ大学でインプラントについて教育するようになりましたが・・・」そうです。
インプラント科というのが大学で出来たのは本当につい最近の話です。今までは一般の開業医からインプラント治療が行われてきました。
そして世間にインプラント治療が広まり、大学病院でも行うようになったのが経緯です。
もともと大学では乗る気じゃなかったところもあったのではないかと思います。
かなり後になってからインプラント科が出来ましたから。やはり一般のニーズがあれば大学も焦ったのかも知れません。
私が学生の頃は酷かったですね。大学病院で歯内骨内インプラントといって、歯の中に金属を串刺しにしてねじ込む。こんな治療がされていました。
その他にも色んなインプラントを大学で開発して、ことごとく失敗した時代もありました。
出来ればそのことも週刊誌で書いて貰いたいですね。
今、当時のインプラントをやっていたら週刊誌で書くものよりもっと大きな問題になっていますよね。
それだけインプラントが一般でも有名になったということですからそれはそれで良い事だと思いますが。
ただ、どんな治療もそうですが、安易にやるのはよくありませんよね。どんな仕事でもそうですが、研鑽することはとても大切です。
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